英語を上達させるプロセスについて考える

ひとりの英語学習者の試行錯誤の記録

第11回 英語学習プロセスにおけるPDCAのC (2)

前回に引き続き、PDCA の C (Check) についてなんだけど、前回の定量的な測定とはうって変わって、ぼく自身の経験の中で、どんなときに上達を実感したか、ということについて書こうと思う。

約2年間、英語を再学習していて、まだまだ発展途上ではあるけれども、中級レベルになったなぁって自覚した瞬間というか、4技能それぞれにターニングポイントがあったような気がするので、ちょっと漠然としたかんじになってしまうとは思うけれど、つらつらと書いていきたい。というわけで今回はちょっとコラムちっくです。

■ Reading において上達を実感したこと

ある程度多読・精読っていうのは本質だとは思うけど、それよりも、英語の語順を意識して英文を読み始めてから、ぐっとスピードが上がったと思う。

例えば、以下の文を読むとき、

All employees know they can become better bosses by learning how to give better feedback. Learning to accept criticism is a less recognized--and less frequently taught--skill.

3 Ways to Learn to Love Criticism | Inc.com より引用

まだ慣れていない頃は、know, become があるけど動詞はどれだとか、know の後に that が省略されてるぞとか、Learning は動名詞だから主語は「学ぶこと」でいいのかなとか、色々考えて読んでいたけれども、だんだん、前から順番に読んでも意味が理解できるようになってきた。というより、意識的に前から読んで理解するように心がけた結果できるようになった、ということだけども。

「英語を英語のままで理解する」というのは、Reading に限らず、すべての技能を伸ばす上で最も重要なことかもしれない。

■ Listening において上達を実感したこと

フィリピンでの2ヶ月の留学から帰ってきて、以前から観ていたアメリカのドラマを久しぶりに観たんだけど、会話を理解できる割合が感覚的にだけど増えていて、だいぶ英語の響きに慣れたんだなぁと実感した。

これは、まぁ、「留学の」成果ではなくて、平均7時間の学習を60日近く続けたからだと思う。結局量かよ、ってかんじなんだけど。

色々な役者さんがいる中で、ひとによってすごく聞き取りづらくなぁって思うひとも少なからずいて、そういうひとのセリフが聞き取れたりするとなおさらうれしいので、ひとりでもそういう対象、というか、目標というか、そういう役者さんをマーク(?)しておくといいかもしれない。

■ Writing において上達を実感したこと

Writing に関しては優先順位がいちばん低くて、別に論文書くわけじゃないし、せいぜいEメールくらいだから、別にやんなくていいやって思ってて、最近ようやく日記つけ始めたくらいだから、特に上達の実感はなし。

■ Speaking において上達を実感したこと

Speaking がいまいちばん上達を実感していて、大きく分けるとふたつあるんだけど、ひとつは、覚えたフレーズがすっと出てくることが多くなってきたこと。

例えば、

You deserve it.

がすっと出てきたときはうれしかったなぁ。こういう、日本語では使わない表現が使えるようになるっていうのは、英語脳ができてきてるなって実感にもなるので、倍うれしい。

もうひとつは、少し長めの文を言う前の間が短くなってきてるなぁって思うとき。

例えば下のような文、

I like watching a movie in a theater, but I prefer to watch on weekdays because it's not crowded.

そこまで難しい文じゃないと思うかもしれないけど、このくらいの文でも組み立てるのに時間がかかってて、I like watching a movie まではすらすらと言えても、あれ theater だっけ cinema だっけとか考えたり、prefer がすぐに出てこなかったり、weekdays の前に前置詞必要だっけとか考えたりしてたので、つっかえつっかえになってしまっていた。しゃべるスピードに関しては幼児から小学校低学年くらいのレベルにはなったように思う。

"prefer to" とか "on weekdays" とかはセットで覚えるといいわけで、以前は単語をそれのみで覚えていたけど、途中から文単位に変えたりしてして、「使える」ように工夫したのもよかったかも。"prolonged economic recession" みたいなのもセットで覚えるといいよね ("recession" を "stagnation" とか "slump" とかに置き換えて使えるようになればなお)。

第3回 相槌とフィラー - 英語を上達させるプロセスについて考えるでも書いたけど、あんまり filler words 使いたくないなぁって普段から思っていて、だからと言って空白の時間もいやなので、少しでもこういう実感があるとうれしい。

もちろん過去の出来事とかを思い出そうとがんばってるときとかは "Let me see" とか言うけども。

■ まとめ

上達って、少しずつ上ったときじゃなくて、劇的に上がったときの方がより実感しやすいわけなので、以前苦労した聞き取りや、長文読解なんかを3ヶ月おきとかにやってみて、もちろんスピードを測った上で、体感としてスピードアップしたことに気づけるといいかもしれない。

あと、ぼくはTOEICカレンダーを1年以上やってるけど、もうそれで使われているオーディオは遅すぎて若干イラつくくらいになってしまって (とは言え、ときどき聞き取れない単語もあるけど)、長いスパンで同じことやり続けると上達を実感しやすい、とも思う。

  • 英語を英語のままで理解するように心がけるとスピードが上がる
  • 単語を覚えるときは文で覚えよう
  • 同じテキストを少し間を開けながら繰り返し長期間やると上達を実感しやすいかも

今回はあんまり身のある話ではなかったので、次回は発音で気をつけたいポイントについて書く予定。